40代~50代になると、60代~70代の両親の介護をどうするべきか悩むことが多いです。
実際に介護計画をまったく立てていなかった場合、家庭崩壊が起こる可能性があるため、早い段階から介護方針を決めておくのが良いでしょう。
この記事では、そんな介護計画の重要性はもちろん、家庭崩壊が起こる理由や方針を決めるステップについて解説します。
介護計画の重要性とは?
両親の介護の話し合いを家族間で行っていない人は決して少なくありません。
やはり両親と介護の話をするのは気まずいものですし、兄弟姉妹の介護に対する温度差からトラブルになる可能性もあるでしょう。
しかし、介護計画は事前に立てておくことが重要です。後々になってから立て始めると手遅れになる可能性がある問題だけに、早めに話し合いを行っておくのを推奨します。
特に「家族について」「お金について」「その他の負担について」は明確に決めておくことが重要と言えるでしょう。
介護で家庭崩壊が起こる理由
ここからは、介護で家庭崩壊が起こる理由について見ていきましょう。
家族の関係に亀裂が入る
介護は本来家族が協力して行うものですが、家族間での介護負担に偏りがある例も珍しくありません。
同居する家族だけが負担を強いられ、別居する家族は「我関せず」という状況もあります。その結果、家族の関係に亀裂が入り、家庭崩壊に繋がるわけです。
介護は家族全体の問題であるため、1人に押し付けるのではなく、みんなで協力して行うことが必要となるでしょう。
経済的に不安定になる
介護が必要な度合いによっては、仕事を辞めざるを得ない状況に追い込まれることもあるかもしれません。
現実問題として仕事をしながらの介護ができず、やむなく退職に追い込まれるケースが後を絶ちません。休職という手もありますが、職場によっては長期的な離職を認めていない場合もあり、経済的に不安定になるケースも珍しくありません。
介護施設を利用する場合でも月数万円~数十万円のお金はかかるため、両親の資産・年金などを含めどのように対応するかは家族間で話し合っておく必要があるでしょう。
心身が疲弊する
両親が認知症を患っている場合、介護はより一層過酷なものとなります。暴言暴力はもちろん、自分自身の存在を忘れてしまったり、勝手に徘徊してしまったりと心身の疲労は想像を絶するものです。
最終的に介護している側の心身が壊れ、家庭崩壊に繋がるパターンもあるでしょう。
介護方針を決めるステップ
介護による家庭崩壊を引き起こさないためにも、介護方針はあらかじめ決めておくことが重要です。最後に、介護方針を決めるステップを紹介します。
本人や家族のことを知る
まずは本人の健康状態や資金状況、生活環境について把握することが重要です。特に「どういった介護を望むのか」「どれくらいの資産・年金があるのか」「趣味や交流はあるのか」などは知っておくことが大切と言えます。
また、家族が「どれだけ介護の時間を確保できるか」「どれだけお金をかけられるか」「どのような生活を望んでいるか」も考えておきましょう。
介護について知る
次に介護について知ることも重要です。主に介護には次のようなものがあります。
・同居介護
・近距離介護
・遠距離介護
・施設介護
仮に自宅で同居して介護する場合は、同居介護となります。両親がまだ健康で認知症なども発症していない場合は近距離介護もしくは遠距離介護も可能です。
一方で健康状態が悪化している場合や認知症が進行している場合は、介護士などのプロのサポートが必要となるでしょう。その場合は施設介護を視野に入れなくてはなりません。
なお、どのように介護施設を探せば良いか分からない場合は、例えば「老人ホーム・介護施設探しは有料老人ホーム情報館」のような、介護施設等を多数掲載している情報サイトを上手に活用してみると良いでしょう。その他、介護に関する基本的な技術・知識も身につけておくと役立つかもしれません。
方針を決める
最終的に家族で両親の介護方針を話し合いましょう。
状況によっては配偶者だけでなく、子供や孫も含めた話し合いが必要となります。基本的な介護は本人の家族が行うのが一般的ですが、自分自身に何か問題がある場合は他の家族の協力も得ることが必要です。
ただし、方針は一方的に決めるのではなく他の家族の意見も尊重しながら決めておくのが良いでしょう。
まとめ
両親の介護は40代~50代になると徐々に現実味を帯びてくるため、早めに家族で話し合っておくことが重要です。
最近は高齢者の方も元気な方が多く、介護を必要としない方も少なくありませんが、いつどこで介護が必要となるかは誰にも予想できません。
場合によっては家庭崩壊に繋がることもあります。
そのため、まずは家族で今後の介護計画について一度話し合ってはいかがでしょうか。それが将来的なリスクを避けることにも繋がるかもしれません。